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2005-09-01

素数と進化の関係

 『素数ゼミの謎』吉村仁著 文藝春秋

 ミクシィを始めてから本が読めない。この7月からの2ヵ月で読んだ本が12冊。月平均6冊だ。しかも8月お盆休みからこっち、『グールド魚類画帖 十二の魚をめぐる小説』(リチャード・フラナガン、白水社)をずっと持ち歩いている。まあ速読を許すタイプの本ではないのだが、ミクシィに時間をとられあまりに読み進まないものだから、次第に既読部分の記憶が薄れ、先日ほぼ半分くらいまで読んだところでとうとう断念して、最初から読み直す始末(いや、実はこの本、かなりおもしろいのだが、あまり少しずつ読むようなものではない。まとまった時間に一気に読むべき)。
 だからというわけではないが、8月最後の日に滑り込むようにして読んだのが、20分で読めるこれ。
 毎日新聞の読書欄で紹介されていなかったら見逃していた。

 13年ゼミ、17年ゼミの存在は以前から知っていた。ドーキンスの本(多分『盲目の時計職人』(旧題『ブラインド・ウォッチメーカー』)で読んで、かなり強烈に印象が残っていた。他の種のセミより長期にわたり地中で幼虫として過ごし、13年ないし17年目に何億匹も一斉に羽化する。たまたまなのか何か理由があるのか、13も17もいずれも素数。14年ゼミとか16年ゼミは存在しない。
 確かドーキンスは捕食者との関係から、生活周期が素数年であることが生存競争の上で有利に働いたのではないかと推測したものの、あまり明確には解答を出していなかった。しかし、素数の性質が自然淘汰の要因として働くというのは、それだけでかなりのセンス・オブ・ワンダーだったので、忘れっぽい僕も覚えていた。
 その13年ゼミと17年ゼミの秘密を本格的に解明したのが本書で、やはり素数であることが決定的な意味を持っていたことが明らかになる。

 著者は、子どもにも分かるやさしい言葉で「なぜこんなに長年かけて成虫になるのか?」「なぜこんなにいっぺんに同じ場所で大発生するのか?」「なぜ13年と17年なのか?」の三つのなぞを解き明かす。
 あっという間に読めるのに、知的興奮度も高い。
 驚くぞ!

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